子供サッカー/就活中の皆さんへ

先日京都に日帰り出張した折、駅中から構内までお土産さんが
続々と増えているのに驚きました。
日本一の観光都市であることは疑いないとしても、
お菓子や小物といった単価の低いものでそんなに過当競争して
利益がでるものなのでしょうか。
同様の光景は家電量販店でも。スマートフォン売り場の
アクセサリ、関連商品の膨大さには驚かされます。
これらが売れる速度より、本体のモデルチェンジの方が
早いんじゃないでしょうか。

コンシューマビジネスだけではありません。
富士ゼロックスが小規模顧客向けのクラウドサービスを始めた
という記事が先日出ていましたがこれも同様。

Chikirin-勝間和代氏対談でも、
「日本のスマートフォン市場なんてごく小さいのに
皆で向ってしまう」という話がありました。
「これが売れる」となると皆一斉にそこに向かってしまうのです。
全員でひとつのボールを追いかけて行く、「子供サッカー」。

そして企業の中では「コストダウン」「生産性向上」が
至上命題となる。いたちごっこです。

日本のほとんどの企業は、その本質が
高度経済成長期から変化していないように感じます。
今の企業の中枢にいる層(50代〜60代)って、
高度経済成長期の後半からバブル前の時期に、
仕事の前提となる知識や考えを獲得した人たちなんですよね。
だから「良いものを作れば必ず売れる」とか
「とにかく工夫してコストダウン」とかが正義になるのだと
思います。

でも世界は急速に激しく変化しています。
「目に見えるモノ」から「アイデア」にマネタライズ領域が
シフトしているのに、日本の企業は全然変わらない。
トップがそうだから企業の中でも同質の人間が再生産されていく。

就職活動中のみなさん。
皆さんが入りたいと思っているような大企業や名の知れた企業は、
世界の変化についていけない、動きの遅い組織がほとんどなんです。
大きければ大きいほど、変化に対応出来ないんです。
コンシューマとしてしか企業イメージをもてないのだから仕方ないのは誰でも同じですが、
どの業種・企業に入るにしても、「そこで何のスキルを身に付けるのか」を明確にしておいた方が良いです。
そうすれば「一見安定して見えたけど実はダメな会社だった」場合、
次に向かうべき方向が見つけやすいと思います。

暑い中、みな同じスーツ着て面接受けて歩いて本当に大変だと思います。
20年以上前のバブル前夜に、テキトーに就職活動してテキトーに
規模だけは大きいダメな会社に入った人間が言えるのは、こんな事位でしょうか・・・・


(↓大企業の「ものづくり」がコモディティ化して組織が袋小路になっていく様子がよくわかります。)

グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた

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