情報はネットワーク上に向かう

(↓「もの」から「情報」へ・・・)

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電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)

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(前日より続き)
では人々の関心、エネルギー、時間、お金と言った資源はどこに向かったかと言うと
もちろん「情報」です。
今まで物を所有したり、それを記号的に身につけることで満足し、
購買行動の動機となっていたものが、情報とその流通にとってかわりました。
情報を流通させるためのインフラやデバイスは巨大な周辺市場ですが
その「モノ」自体に価値があるのではなくて、あくまで媒介するための機能でしかない。
価値があるのはそこで流通する「情報」の方です。

北アフリカみたいにSNSで政権が転覆するようなことは日本では起きないだろうけど
日本でも深く静かに物から情報へ価値の転換がおきた結果、
産業構造やそれに伴う利権も変わり、
戦後の日本を作ってきた自民党政権が崩壊して新しい枠組みを作り直す必要に
迫られたのではないかと思えます。

でもほとんどの企業の組織文化風土は高度経済成長の頃と本質的に変わっていない。
外部環境との間にすごいギャップを感じます。

一方最近商談に出向くあちこちで、企業規模を問わず
GoogleAppsを導入することにした
・来年度のPCリプレースでは、ノートPCをやめスレートPCに入れ替える
・SBSからOffice365にいれかえる
といった話題を頻繁に聞きます。
道具はどんどん進化して、個人も法人も保有している情報は
どんどんインターネット上へと向かっている。
誰かが嫌だと言ってもその流れはもはや変えようがありません。

製紙業界企業の生涯年収が低下していくという新聞記事を読んだことがあります。
情報がネットワーク上にデータとして向かうと、紙はどんどんいらなくなります。
CDショップも書店もその他小売店もインターネット上の機能に変わりました。
インターネットが機能を拡大する過程で既存のインフラは1つ1つ消失します。

私達の生活が大きな転換期を迎え、どんどん抽象化していっているということを
企業の経営層の人達には痛みをもって感じてほしい。
価値観と、仕事のやり方をかえないと生き残れないんです。
みなさんはあと数年で定年、既に住宅ローンも子育てもあらかた終わって
いましばらく会社がもてば良いのかもしれませんが
まだまだあと20年、30年働かないと困る人もたくさんいるんですよ・・。