朝ドラの周防さん


仕事で移動中の地下鉄の中、
隣に座る50代くらいの主婦2人の会話。
()内は私の心の中の言葉。

主婦A「あの周防さんがいいのよねえ。無口で誠実そうで」
(「カーネーション」の綾野剛のことだね)
主婦B「うんうん。」
主婦A「長崎弁が素朴で」
(方言が誠実さを強調しているってことね)
主婦B「ほんとよねえ」
主婦A「一緒になれなくても、ああいう人がそばにいるだけで心が豊かになると思うの」
主婦B「そうよねー」
(なるほど)

コシノ三姉妹の母、小篠綾子さんを題材にしたこの「カーネーション」、
ご都合主義で作られていないとても良質なドラマなのに
(刑務所内のホリエモンも絶賛)
視聴率やや苦戦が伝えられていましたが
この周防さんと主人公との恋愛模様が登場してから、20%越えしたとか。
(しかしそこは朝ドラなので、泥沼化したりすることなく、
二人のエピソードは1週間で終わりましたが。
ここで相手の奥さんがでてきたりすると別のドラマになってしまうので)

やっぱり朝ドラは主たるターゲットが主婦層なので
格好いい旦那さんが登場しないと関心を得られません。

今回旦那役はイケメン系ではなかったわけですが
(駿河太郎笑福亭鶴瓶の息子)
早々に戦地で病死してしまい、
そこに現れたのがこの周防さんという、
繊細/純粋/誠実、主人公の仕事や生き方を理解し控え目に支える、
という全く女性好みの人材なのでした。

男性から見たら
「男らしくない」「女性に食べさせてもらって」等々
批判が殺到しそうなキャラクター設定ですが
たしかにこの二人の関係がドラマに奥行と緊張感を与えており
女性視聴者が主人公に感情移入して観るにあたっては、とても魅力的な人物です。
(やっぱり、格好いい男性が出演しないとね!!)

出演するとあっという間に莫大な知名度を得るこの朝ドラ、
かつてのヨン様ファンの何割かは
向井理(ゲゲゲの女房)やこの周防さんに
流れたんじゃないかと思います。

仮面ライダー系→朝ドラの旦那役(又はパートナー役)
というのは若手男性俳優にとって出世コースの王道で
この周防さんも今後更に活躍するのかも。

知名度拡大をはかる若手俳優にとっては、ブレイクする好機
・人が何に関心をもつのか、ということを視聴者側からはかる好材料
として、この朝ドラの動向はというのは
マーケティング的な指標になるようにいつも感じています。

あなたの奥さんも、「周防さん」に恋しているかもしれませんよ。
(世の中の女性は、こういう男性が好きなんです!)