一歩前進
73歳になる母は一昨年4か月ほど入院しました。
無事帰ってきましたが、この年齢での入院は
いろいろ生活困難な後遺症が伴います。
入院生活の前半、意識もはっきりせず動けなかったため
退院後は手の指やひざ、足の関節等が動かなくなっていました。
それ以来、リハビリに通っています。
ある日、母が自分の部屋から私を呼びました。
家事か何かをしている最中だった私は、
また何か取ってくれとか、何かが無いとか、芸能ネタとかくだらない用事だろう、
「うるさいなあ」と思いながら
「なに」と母の部屋へ行きました。
「ねえねえ、見て」
と言いながら、母は正座して見せました。
「5秒くらいだけど、お母さん正座できるようになったの」
正座が出来なくなったことで一人で髪を洗ったりが出来なくなっていたのですが
ちょっとずつリハビリの成果が出ているようでした。
マイナスをゼロに戻す大変な作業ですがまじめに取り組み、
少しずつ前進しているようです。