静かに急激に進むデジタルデバイド

iPadiPhoneの商品特性

iPadiPhoneの操作等で困った時、アップルケアより百倍役に立つのが
ネット上にアップされているiPhoneユーザからの情報です。
購入時どのモデルにするか、から始まって保護シートの貼り方から
その後のOSのアップや同期、バックアップまで、本当にお世話になっています。
どこで失敗しやすいか、どうすれば上手くいくか、どんな便利な使い方があるか
多くの情報がレスポンス早く共有され、探せば必ず必要な情報が出てくることに
いつも驚嘆します。

そもそもiPadiPhoneは自分で使い方を考え、関連情報を収集し
実現方法を考え、設定&実際使ってみて不具合を修正していく、
という極めてアクティブなツールです。
だから、買ったけど使っていない、という人もいっぱいいます。
機能や使い方をあらかじめ供給側から与えられている製品ではないからです。

私が勤務する会社も役員にはiPadが配布されています。
近日、営業にも配布予定です。
むろん情報産業に携わる者としてスキルが必要な領域であることは異論を挟む余地なし、です。

しかし思うわけです、「配っても使えないんじゃないの」と。
考えて、手を動かして、インプットとアウトプットを繰り返して、
初めて価値がわかるツールだからです。
それが自力で出来る人でないと、結局使えないからです。


●便利さと進化の循環、その結果

iPadiPhoneのアプリはそのハード的な制約を補うため、
どんどんかゆい所に手が届くアプリと各種ストレージが開発/構築され、
バージョンアップされ、便利さが加速していきます。
(そしてますますアップル製品が手放せなくなる)

使う人にとっては使うほど便利になり、
公私ともに手放せないツールになり、
自己管理や仕事上のマネジメントに役立っていく。
 1.ツール側で機能や利便性が加速していく循環と、
 2.利用者側で活用によって賢さや効率が増していく、
という二つの循環が並行して起こっていく現象が
使いこなしているユーザの中だけで静かに進行しています。

私の周囲ではまだまだiPadiPhoneのユーザは多くありません。
必要ない、という人が多いです。
確かになければ生きていけない、というものではないかもしれない。
けれどもこれらツールの中で実現される情報共有や発信、様々なマネジメント、
コミュニケーションスピードと同期性を体感してしまうと後には戻れない。

私はまだまだ初心者ユーザですが、
この循環は賢い人をますます賢くし、そうでない人はずっと今のレベルのまま
という格差を生みだすと考えています。

いっとき、主に年代別のインターネットリテラシーを指しての「デジタルデバイド」が
話題になりました。
でも今起きているのはそんな浅いレベルの話でなく、もっと深いところで、
静かに、激しくデジタルデバイドが進行していると感じるのです。

まあ経団連の会議体に出席している人達の中でこうした変化を知っているのは
孫正義氏くらいだと思いますが。

[賢くしっかりした若者たち。毎日前に進んでいる]

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